ふわふわな旅行記

旅行で行った先をふわっと紹介するブログです。

ラ・パスの交通手段は電車?バス?…いえいえ、ロープウェイです

ロープウェイといえば観光地にある乗り物で、用途といったら小高い山の上からの景色を眺めるために、本来なら時間を掛けて徒歩やら車で登るところを、スイスイ~と短時間で一気に目的の山の頂上まで運んでくれる、観光客の為の乗り物ですよね。

 

ところが、ここボリビアのラ・パスではそのロープウェイが立派な交通手段として発展しているのです。

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なぜラ・パスでロープウェイが交通手段になっているのか。実はそこにはラ・パスの地形が関係しています。

 

ボリビアの首都ラ・パスの標高は3,650m。富士山の標高は3,776mなので、ほぼ富士山の頂上にラ・パスの町があり人々はそこで生活をしている・という感じです。

 

さらにラ・パスはすり鉢状の地形になっていて、実は標高3,650mはすり鉢状の地形の底の部分なのです。ではすり鉢の頂上部分は標高がどれくらいなのかというと、頂上部分は標高4,150m。その標高差は500m。すこし低いですが、だいたい東京スカイツリー(634m)1本分の標高差があります。

 

しかも底の部分からすり鉢の頂上までまんべんなく家々が立ち並び、そこにラ・パスの人たちが暮らしています。もちろん頂上のエルアルトという場所にも人々は生活しています。

 

ラ・パスはすり鉢の底の部分に観光地やオフィス、スーパーや教会があるため、仕事や買い物、またミサに行くのに底の部分まで降りなければなりません。

下るぶんには良いのですが、問題は家に帰るとき。坂がかなり急なのに、交通手段は路線バスが徒歩くらいしかないので、お年寄りや子供には大変です。大人でも大変。

 

そこで2014年5月に新たな交通手段としてラ・パスに登場したのがロープウェイ。

正式名称は「ミ・テレフェリコ(Mi Teleferico)」私のロープウェイという意味だそうです。坂の途中にはいくつも駅があり、まるで電車のようです。

これで老若男女、ラ・パスのすり鉢状の町をラクラク行き来することができるようになりました。

 

私が行った2016年の9月はテレストレバスターミナル近くからエルアルトを結ぶレッドライン(Linea Roja)と、エルアルトからソポカチ地区経由カラコト地区行きのイエローライン(Linea Amarilla)とグリーンラインの3路線のみでしたが、今は路線も増えたようです。

 

ロープウェイの路線図
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エローライン

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cubed.comより引用

 

グリーンライン
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gondolaproject.comより引用

ブルーライン
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connect2edmonton.caより引用

 

私が乗ったのはレッドラインでした。これがテレストレ・バスターミナル近くにある始発駅です。とても広くて綺麗でした。また観光客向けにお土産屋さんもありました。
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チケットは紙の切符の他、チャージ式の交通カードがありました。

ロープウェイからの景色はこんな感じです。住宅地の真上を通過するので、ロープウェイからはすり鉢状のラ・パスの地形の他に、ローカルの人々の生活の様子も見ることができました。

それにしてもここを通勤や通学で徒歩で登り降りするのはきついなーと思います。
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ロープウェイの利用者はやはりローカルの方が多かったです。私が乗ったロープウェイも、観光客は私のみ。といった感じでした。頂上に行くまでも、途中の駅で買い物かごをもった女性が下車をしていったり、作業服を着た男性が乗ってきたりと本当にこのロープウェイが生活の交通手段になっている様子がうかがえました。

 

ちなみに頂上のエルアルトまで所要時間およそ15分。

 

 

昼間のロープウェイ、ラ・パスの街並みが生活の様子も併せて一望することができて、とてもよかったので、今度はラ・パスの夜景が見ようと、日が暮れてから再びレッドラインに乗車しました。
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これがロープウェイからのラ・パスの夜景。
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写真ではうまく撮れなかったのですがもっと町の明かりはオレンジで細かく、それが広く上から下にと広がっていました。

色とりどりの夜景。というわけではないのですが、この景色は本当に圧巻で、今でも個人的にナンバーワンの夜景だと思っています。

 

毎日の通勤がこんな眺めと共にあると思うと、ラ・パスに住む人がうらやましいなと思いました。

 

恐らく、今はもっとロープウェイが増えているので、ラ・パスの街並みもこの時よりもだいぶ変わっているのだろうなと思います。またいつかラ・パスに行って、今度はロープウェイ全線を乗り回す旅をしてみたいです。